boruneo31.html
| 壷を持った食虫植物 メシラウリゾートはキナバル山の標高2,000・にある保養地だ。快適な宿泊施設があり、朝日に映える岩の稜線が素晴らしい。ここでは5種類のウツボカズラ、たくさんのランやコケ、シダ、シャクナゲ、ベゴニア、豊かな山地林を観察することができる。中でもラジャウツボカズラは、ほとんどここでしか見ることができない。世界最大のウツボカズラでボルネオ特産。自生地はキナバル山の数ヶ所のみ。ボルネオ産では、唯一ワシントン条約で輸出入が規制されている種でもある。 ウツボカズラはインド洋に面してマダガスカル、インド、インドシナ半島,そしてインドネシアの島々を通ってニューギニアにまで分布、約80種類が知られている。ツル性の食虫植物で、他の木の幹や枝、あるいはススキなどにからみついて上に伸びていく。 葉の先端に、大きな捕虫袋(壷)を付けるが、これが、武士が矢を盛って背負う「うつぼ」に似ているというのである。袋は花ではなく葉の一部だ。袋には空中に吊り下がる上壷と、地面に座るように出来る下壷とがある。一般に上壷は細長く、底の部分が尖っており、仮に切り取って机に置こうとしても立たせることが出来ない。一方、下壷は底が大きくふくらみ安定した形になっている。形があまりにも違うので、別種ではないかと思うくらいだが、1つの蔓に出来ることと、模様が共通しているから、同種だと分かるのである。 壷のふたの内側からは蜜が出る。舐めると、ほんのりと甘い。これで虫を呼び寄せるのであろう。ところが、壷のふちはすべりやすくできており、しかも、下向きにトゲがある。壷の内側もすべすべしていて、1度入った獲物はどうやっても逃げ出すことができない。反対に、壷の外側は毛が生えてざらざらしており、虫が登りやすいようになっている。実に見事なトラップ(わな)なのである。壷には消化液がたまっている。 ネズミも捕らえることも |
|||||
![]() |
|||||
| 第31話 ウツボカズラ | |||||



