boruneo36.html
| 最奥地で見た葬式 マハカム川源流域への入口は、数・・にわたって、100・を超す絶壁が両岸にそそり立っている。その、川から50・の高さにあるテラスの部分には長さ2・ほどの直方体の箱が置かれている。風化し、説明されなければ見逃してしまうが、風葬した棺だそうだ。 葬式は宗教により実に色々だが、ボルネオではヒンドゥー以外は火葬はしない。イスラム教は、死者が出ると、その日のうちに墓地へ運び棺のまま土葬し、その後、木製または石製の蓋を被せる。ダヤクは、今はほとんど土葬だが、方法は部族により様々である。 マハカム川源流域の小村で、葬儀に参列したことがあった。こちらでは、人が亡くなった時、村の大人たちが集まり葬式の準備を始める。男の一団は山へ入りボルネオテツボクを探し現場で製材する。棺を作るためである。最近、村の近くでは手に入りにくいために、普段から製材したものを貯えてある。棺は、人が死んで初めて作る習わしだが、これは、人によって大きさが違うからだろうか。 別の男たちは祭壇の準備。また、婦人たちと共にブタをつぶす。参加者へのご馳走の準備である。ダヤクの人たちは食用にブタを飼育しているが、普段は山で捕らえたイノシシやシカを食べ、ブタは大きな祭りや葬式の時にしか処理しない。貴重な財産なのである。 祭壇は家の中に作られ、棺には刺繍が施された被いが掛けられる。また、後ろの壁には高価な布や首飾りなどが所狭しと飾られる。しかし、これらを墓へ持って行くことはない。 棺の周囲には親族が、そして、家の中には身動きがとれないほどに人が集まり、何時間も共に過ごす。人々は肩を落とし一言もしゃべらず、その沈痛さと悲愴さは、私が生まれて初めて体験するすさまじいものだった。服装は男女とも全員普段着のままだが、親族の女性に限って、白布のヘアバンドをしていた。 沖縄にもあった風習 |
|||||
![]() |
|||||
| 第36話 風葬 | |||||



