パーソナルツール
現在の場所: ホーム うりずんMagazine magazine3.html
« 2010年 7月 »
7月
1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031
urizn group

 urizntokyo

payao

 

magazine3.html

magazine
安間 繁樹
3話 初めての山・案内人は3時間先を
 「那覇」で山の話が出た。奥多摩が近いからと、秋川渓谷から馬頭刈(まづかり)尾根、大岳を経て御獄(みたけ)神社へ下ることに決めた。土屋君は山田義夫君を誘うと言う。のちに結婚する恵子さんの実兄である。僕は同級の今井君に声をかけた。
当日、新宿駅。沖縄の2人が来ない。急ぎ旅ではないからと待ったが、さらに3時間過ぎても来ない。それで、集まった2人で仕方なく出発することにした。「八ヶ岳へでも行くか」。今回は山で宴会だからと十分な食料を持っているのだ。でも、「予定通りだったよ」と言えるほうがいいじゃない?ということで、結局、計画通りのコースを辿ることにした。
ハイキングだというのに、今日の荷物では長い尾根は結構きつい。ただ、人にも会わないし、静けさが何より気持ちよい。午後3時になって、ようやく昼食にしたが、我々はこの辺で泊まってもいいと考えていた。テントも寝袋も持っているのである。
昼食なかば、遙か下の方で人の気配がした。「今頃、何かね」。今井君と話し合った。ところが、その音は10分も続いたのだが、段々と近づいてきて、最後には枯れたススキからヌーッと姿を現した。「おう」。「おう」。言葉にならなかった。土屋君だったのである。案内つきの予定が、自力での登山になってしまったが、道に迷わず良かった良かった。
「緊張して眠れなかったんよ。起きたら8時さ。ただ、分かって欲しいからね、尋ね尋ねして来たんだ。コースを聞いていて良かったさ」。4名、傾く秋の日差しの中で笑った。
 神社へ着いたのが8時過ぎ。ケーブルカーはすでに終わっており、真っ暗な参道を下ることになる。青梅線を経て中野へ。駅からは「那覇」に直行。4名は、心ゆくまで泡盛を飲み、おしゃべりで過ごし、店を出たのは午前4時に近かった。